1000万円の請求って⁈ 恐るべし、ハワイの大家

マジで恐ろしい大家の話

今年始め、皆さんにブログでもお伝えしましたが、こちらの記事での排水管の交換工事についてのお話し。

工期予定を大幅にオーバーして、私が経営しているテイクアウトの寿司店に大きな損失をもたらし、更にその工事にかかった費用の1000万円はなんとショッピングモール側が負担するのではなく、アメリカの場合は一部のテナントが全額負担する事になる場合が結構あります。

今日はそこについてお話ししたいと思います。

皆さん排水管の工事って何か問題があって修復したり交換する場合、普通に考えても地面を深く掘り起こして問題がある部分に接触するだけでも大変な作業なので、大きなコストがかかる事は何だか想像できると思います。

自分達が使っている排水が詰まったりした分には、当然自分の責任ですのでそれは自分で業者を呼んで直すと言う事は当たり前の事だと思います。

排水管というのは最終的にそれぞれの店舗の下を通って公共部分に繋がっていて、そこから市の大きな排水管に繋がっていて、その先は市の下水処理場にいきます。

さて、そのショッピングモール等での公共部分が破損していた場合、誰が直すのか?

日本的な感覚では当然、毎月の公共費や管理費等で補ってくれるものだと思いますが、ハワイというかアメリカの場合は気を付けなければなりません。

Lease agrement(リースアグリメント)という大家とテナントとの契約書があるのですが、そこにこのような場合どうするのか?というのが必ず載っています。

公共の物に関しての修繕費は全てテナントが負担する事と!

その間の営業的損失もテナントが負担するのは当然。

ここは必ずアメリカでテナントを賃貸する場合、必ず調べておいてください。

ならば保険があるじゃないかという意見もあるかもしれませんが、もちろん大家にもショッピングモールのテナントを守る保険に加入してもらっていてそれぞれの店舗でシェアしていますが、自分自身でもあらゆるビジネスに関する保険には加入しているのですが、下水管というのは特殊で、しかも保険というのは老朽化には殆ど対応しません。

ということで、この度この公共部分の排水管工事には総額1000万円もかかり、その費用をこの公共部分に繋がっている3店舗で丸々負担する事になりました。

アメリカって恐ろしーと思ったという事です。

 

こんな大家と賃貸人の問題は、私トシ伊藤18年間ハワイに住んでいますが一番最初ハワイに来て借りていたアパートでもこんな事がありました。

アパートを出る際に住居の賃貸物件の場合はRental agrement(レンタルアグリメント)という契約書類に載っていた事で、ちょっと恥ずかしい話になりますのであまり声を大にして言う事でもありませんが、アメリカの多くの場合、敷金礼金等の様なシステムはありません。

家賃の1か月分の保証金という様なかたちで、入居する際に1か月の家賃を余分に支払って、特に問題がなければ即入居できます。

他の場所に移る際にも1か月前に大家に伝えて、退去後に特に問題なければ保証金は全額戻って来ます。

しかしこれを私は口頭で大家に伝えたのですが、ハワイに来てまだ間もない時期でまだ未熟な英語で伝えた為に伝わっておらず、結局突然出て行ったと思われて契約違反だとされて、保証金は戻って来ませんでした。

今思えば書面やメールなどで伝えておけば良かったものの、本当に間抜けな事をしてしまいました。

今回の排水管の工事に比べれば、こんな事は数十万の損失で済んだので桁が違いますが、日本の様に高額な敷金が無い分、何かあった場合のリスクはデカいので、特にビジネスの場合は気を付けなければいけません。

他にもエアコンや空調等の設備投資や故障等も、基本的にはテナント側が責任をもつ事が多いので、この点も気を付けるべきポイントです。

業務用のエアコンなどは一台数百万円はしますので、数台必要な時は軽く一千万円以上してしまいます。

しかもエアコンの室外機はビルの屋上にある事が殆どです。

新設したり交換する場合には、クレーン車等も登場してかなり大がかりな事になります。

アメリカで飲食店をする場合、空調設備に関しては新規の場合はついていない事が多いですし、中古物件の場合は最後いつ交換したのか?とか、以前何をしていたのかを調べて、必要ならば入居前にメインテナンスをして、あとどれくらいもつのかとか調べておく必要があります。

排水管は新規でもついていますが、これからやる業種によっては増設する必要も検討しなくてはいけません。

中古物件の場合は以前の業種も調べておいて、ラーメン屋とか揚げ物が多い業種でしたら、どれ位の頻度でメンテナンスをしていたのか?とか、必要ならば入居前に交渉して高水圧のパイプ洗浄をしてもらったり、駄目でも自分でしておく必要があるかもしれません。

この2点は飲食店をする場合には特に気を付けて下さい。

この事を知っておくだけでも日本とアメリカではテナントの契約の常識が違うので、万が一でも慌てずに対処する事が出来ます。

今回も最後まで見ていただきましてありがとうございます。

トシ伊藤のブログでは次回もまた皆様にとって有益な情報を発信していきますので、楽しみにしていて下さい。

それでは、また!